
2020年7月にオープンしたばかりのザ・リッツ・カールトン日光は、山と湖に挟まれた自然豊かな立地が魅力。リッツカールトン系列では初の温泉付きホテルでもあります。
豪華な朝食に、広々とした露天風呂、飾り立てない上品さが際立つ客室——。週末の1泊ステイで利用したのですが、一晩とは思えぬほどリフレッシュできました。
男体山ビュー キングに宿泊
リッツカールトン日光の客室は、男体山に面した「男体山ビュー」と、中禅寺湖に面する「中禅寺湖ビュー」の大きく分けて2種類。なかでも今回は、「男体山ビュー キング」の部屋に宿泊しました。
ベッドルーム・リビング・バルコニー

部屋に入るとまず目に飛び込んでくるのが、ベッドの奥に見える現代的な”縁側”のスペース。大きな窓のおかげで、まるでサンルームのようです。

ダイニングテーブルとソファのスペースは日当たり抜群で、ここでゴロゴロしながら本を読んだりお茶を飲んだりするのが至福の時でした。15:00チェックイン→12:00チェックアウトだったので、1泊の滞在でもかなりまったり部屋で過ごせた印象です。


ちんまりとした盆栽が飾られていたり、ティーセットが和風だったり、室内に伝統的文様の「組子文様」があしらわれていたり……随所に日本文化がちりばめられていたのも印象的。
西洋的な内装も好きだけれど、「都会を離れて、自然豊かな場所で静かに過ごしたい」ときには、やっぱり和なインテリアが落ち着きます。

バルコニーから見えるのは、男体山を覆う一面の森。霧が出ていたこともあって、雰囲気たっぷりの眺めでした。このバルコニーもなかなか広くて、朝食後の日向ぼっこにも最適。しんとした森にただよう霧に濡れた木々の香りは、都会では味わえない贅沢です。
バスルーム

洗面台が2つに分かれているタイプのバスルーム。ふかふかのバスローブはもちろん、オリジナルの浴衣も用意されています。


大きな窓に面したお風呂は、自然光がたっぷり差し込んできて朝風呂にぴったり!夜は後述する大浴場を利用しましたが、朝は部屋のお風呂でまったり半身浴を楽しみました。

お風呂の脇には、清々しいヒノキの香りが広がるバスソルトが。朝陽に包まれながら、いい香りの熱いお湯に浸かっていると、身も心もシャッキリ目覚めます。毎朝こうだったらな~と思わずにはいられません……。

アメニティは、イギリス王室御用達ブランドの「Asprey(アスプレイ)」。初めて使うブランドだったのですが、これがまたいい香りで!爽やかさとウッディ感の絶妙なバランスが上品かつ華やかで、ラグジュアリーな気分に浸れます。
コロナ禍ならではの気遣い

ベッドサイドには個包装のマスクと、ウイルス対策のスプレーが。コロナ禍ならではの気遣いも行き届いています。
コロナ対策ということで、チェックインの手続きもかなり簡略化されていたように思います。以前リッツカールトン京都を利用したときは、部屋でチェックインの手続きをした後にお茶を淹れていただいたような気がするのですが、今回はそういったサービスも省略。なるべく従業員と利用客の接触を少なくしているようです。
ラウンジではアフタヌーンティーも

今回は利用できませんでしたが、ロビーラウンジではアフタヌーンティーも楽しめるそう。大きな窓が解放的なラウンジは、別荘のリビングみたいなリラックスした雰囲気でとても居心地がよさそうでした。次はぜひ、アフタヌーンティーも注文してみたいな。
静けさに包まれる露天風呂
リッツカールトン日光は、リッツカールトン系列で初の温泉施設付きホテル。「リッツカールトンのあつらえる温泉だなんて、どんな感じなのかしら?」と滞在前から楽しみにしていました。
そして結論から言うと、リッツカールトンの温泉、とってもとっても美しくて最高でした……!

天井の高い内風呂はかなり照明が絞られていて、落ち着いた雰囲気。暗くて静かで広々としたお湯に浸かっていると、日々のあれこれで疲れた体が解けるような心地がします。大自然の静けさに包まれる露天風呂とあわせて、しっかり満喫してきました。
客室の内装などにも言えることですが、リッツカールトン日光は全体として、飾り立てない美しさが印象的なホテルだなあと思います。シンプルなのに重厚感がある感じ。これぞ日本の贅沢!としみじみ感じます。

わたしが利用した21時半ごろは温泉には誰もおらず、貸し切り状態で大変ラッキーでした!
ちなみにタオル類は大量に積んであるので、部屋から持っていく必要はありません。


ペットボトルのお水なども沢山置いてあって有難いのですが、スキンケア系のアメニティはあまり充実しておらず……こだわりのある人は、持参していくのが良さそうです。
温泉らしく、大浴場に向かうための風呂敷バッグも部屋に用意してありました。

開放的なテラスで、宝石のような朝食を
豪華な朝ごはんは、ホテルステイの楽しみの1つ!リッツカールトン日光では「一つ一つの料理が主役と考え、ジュエリーボックスに見立てたホテル特製の木箱に、大切に調理された料理の数々が並ぶ」とのことで、こちらも前々から楽しみにしていました。
和or洋から選べる朝食は、洋食をチョイス。オムレツやベーコンなどのベーシックな朝食メニューのほかに、南蛮漬けやきのこの炒め煮など、ちょっと和風な小鉢も並びます。日当たりがよくテラス席もある朝食会場だったこともあり、大満足の朝ごはんでした!


運ばれてきた瞬間、焼き立ての良い香りがふわ~と漂ったパンたち。なかでも、カリッとした食感のミニ食パンが気に入りました。

上記の木箱に詰め込まれたメインプレート+パンに加え、前菜のサラダとバイキング形式のミューズリーやヨーグルトまでありました。どれもとっても美味しいのですが、いかんせん量が多い!とても食べきれず、少し残してしまったのが心残りです。
わたしが朝食を食べた日のお品書きはこんな感じ↓ 和朝食でもパンが付くのが嬉しいポイントです。
【ザ・リッツ・カールトンブレックファスト(洋朝食)】
- ブッフェテーブルより:シリアル、ミューズリー、ヨーグルト、デザート、ミルク
- 栃木県産野菜のグリーンサラダ
- パン3種、栃木県産オリジナルストロベリージャム
- 大滝日光サーモン、黒毛和牛ローストビーフ、海鮮のフリット、ポークソーセージ、ベーコン、温野菜、ビーツフムス、那須チーズ、季節のカットフルーツ
- 好みの卵料理(スクランブル、目玉焼き、オムレツ、ポーチドエッグ、エッグベネディクト)
- ジュース(フレッシュオレンジ、グレープフルーツ、栃木県産りんご、トマト)
- コーヒー、紅茶、ほうじ茶
【ザ・リッツ・カールトンブレックファスト(和朝食)】
- ブッフェテーブルより:シリアル、ミューズリー、ヨーグルト、デザート、ミルク
- 栃木県産野菜のグリーンサラダ
- パン3種、栃木県産オリジナルストロベリージャム
- 焼き魚、御作り、本日の小鉢、黒毛和牛の焼き物、ご飯、赤出汁、香の物、季節のカットフルーツ
- 日光御養卵の出汁巻き卵
- お好みで、温度卵 or かつお削り節 or 黒千石納豆
- ジュース(フレッシュオレンジ、グレープフルーツ、栃木県産りんご、トマト)
- コーヒー、紅茶、ほうじ茶

周辺のレストラン・観光地
「シェ・ホシノ」でアットホームなフレンチディナー
初日の夕食はホテル内のレストランでとろうと思っていたのですが、あいにく満席で入ることができず。ホテルの方に周辺のおすすめレストランを伺ったところ、徒歩5分ほどの距離にあるフレンチ「シェ・ホシノ」を教えていただきました。

写真を見てもわかる通り、当日はものすごい濃霧。見通しが悪すぎて10分くらい歩くことになりましたが、いいお散歩になりました。

天井の高い洋館チックな内装のシェ・ホシノは、重厚感がありつつもどこかアットホームで懐かしい雰囲気。白いテーブルクロスはかかっていないけれど、カトラリーは毎回替えてくれる、ちょうどいいリラックス感です。
4000円台のコースを注文したのですが、これがとっても美味しくてコスパがよかったです!一見地味な料理でも驚くほど風味がよかったり、新鮮だったり。家の近所にこんなお店があったらいいのに!と思います。

前菜のサーモン。写真だとわかりにくいけれど、想像の倍くらい分厚くて味が濃かった。



外カリッ 中フワッなお魚、ビックリするほど柔らかい子羊肉、濃厚な香り広がるごまプリン。肩ひじ張らずに美味しいフレンチを堪能できました。
散歩のあとはカフェ「鹿の子」で休憩

リッツカールトン日光から徒歩5分ほどの距離にある中禅寺湖は、晴れた日のお散歩に最適。ボートの貸し出しなどもあり、家族連れでにぎわっていました。

そんな中禅寺湖のほとりにあるのが、ログハウスのような見た目がかわいいカフェ「鹿の子」。テラス席もあって、散歩の休憩に入るにはぴったりです。

手作りシフォンケーキはしっとりフワフワ!駐車場もあって便利な立地のためか、わたしが滞在した間は終始客足が途絶えない人気ぶりでした。
戦場ヶ原の自然に癒される

リッツカールトン日光から車を30分ほど走らせれば、軽いハイキングを楽しめる戦場ヶ原にもアクセスできます。苔むした地面に、しっとりと濡れた木々……360度を緑に囲まれて歩いていると、都会でため込んだストレスが解放されるよう。
ハイキングコースと言いつつ、舗装された道路もあるので道は険しくありません。わたしは普段着(ジーパンにドクターマーチンのブーツ、セーター)で歩きましたが、とくに支障もなく1時間ほどのハイキングを楽しめました。

あまり人気がなく、見渡す限り人間は自分たちだけ!という時間も多く……現実を離れてゆっくりと大自然を満喫できました。いい時間だったなあ……。
都会ではできない「何もしない」という贅沢

きれいな部屋でぼんやり本を読んだり、朝陽を浴びながら長風呂したり、しんとした自然に囲まれて散歩を楽しんだり。こういう「生産的なことをな~んにもしない」贅沢って、つい気の急いてしまう都会ではなかなかできないことだと思います。
すこし値は張るけれど、毎日頑張っている自分へのご褒美に、ぜひまた訪れたいホテルでした。

