年間100冊を目標に、ゆる~く続けている読書の記録です。
そうです、私が美容バカです。
「そうです、私が美容バカです。」まんきつ (マガジンハウス)
「美容バカ」な筆者による笑えて勉強にもなるエッセイまんが。
WEB連載を読んでいて、面白かったので書籍化したものも購入!
モデルさんとかのキラキラした美容本ももちろん楽しいけれど、5ちゃんねるが情報源だったりトンデモ美容が出てきたりと、「ウチらネット住民の美容垢」感がプンプンするのが独特&笑えてクセになる!
いろいろ試したすえに、一周回ってシンプルケアに落ち着いているのにも共感。具体的なオススメ品もいろいろ教えてくれるんだけれど、それがあまり有名じゃないマニアックなチョイスで面白かったです。
旬のカレンダー
「旬のカレンダー」旬の暮らしをたのしむ会 (ダイヤモンド社 )
四季折々の旬や季節の行事を生活に取り入れられるよう、1ヶ月ごとに旬の食材やイベントをまとめた書籍。
ここ数年は限界OLすぎて、旬も四季も無視した生活を送っていたけれど、最近はそういう日本人らしい文化を生活に少しだけ取り入れても良いかも、という気分。
何がガイドになるものがあれば……と思って購入したのがこの本です。内容はかなり噛み砕かれていて、季節の伝統行事といっても現代人がすぐ生活に取り入れられるものばかり。ガチの儀式みたいなヤツはさすがに無理だしハードルが高いので、このくらいが丁度いいです。
巻末には正しい神社仏閣の参り方、お守りや御札の扱い方も紹介されていて、あらためて勉強になりました。本棚にはしまい込まず、リビングに置いて気がついた時にパラパラめくっています。
トヨトミの野望
「トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業」梶山三郎 (講談社)
トヨタ自動車をモデルに、巨大企業内での生き馬の目を抜く出世争いや、創業家とサラリーマン社長の攻防を描く物語。
大部分が事実に基づいているとの噂に惹かれて手に取った小説なんだけれど、これがほぼ事実だとしたらドロドロすぎるよト●タ自動車!!!
もちろんフィクションだし、時代がやや古いっていうのもあるとは思いつつ、マッチョイズムと野心にすっかり胸焼けしてしまいました……。だって、登場人物の99%が出世と成功にギラギラ燃えるおじさんなんだもの。ふだん、コアラがウトウトしている画像とかを集めているわたしにはカルチャーショックでした。
冒頭から厚みのある人物描写が続いて、現代小説の割にかなり読み応えのあるハイカロリーな一冊。好きな人にはかなりハマりそうです。
スマホ脳
「スマホ脳」アンデシュ・ハンセン(新潮新書)
スマホは脳にどんな悪影響を及ぼす?現代の生活習慣と人類の本能のミスマッチが招く悲劇とは?集中力や思考力の低下、不眠に悩む現代人への処方箋となる一冊。
内容は何となく予想できていたことが多かったけれど、あらためて現実を突き付けて貰えたのが良かった。スクリーンタイム、とくにSNSの利用時間はアプリで管理して、時間制限するのはマストだと再確認!
そして、スマホの弊害としての集中力・思考力の低下、気の沈みなどに対するシンプルな処方箋としての運動は、やはり現代人には欠かせない自己投資だと確信。
どんな運動でも良いらしいから、自分が無理なく続けられる生涯スポーツを見つけることは、生涯にわたるQOLを上げる鍵になりそうです。
美貌格差
「美貌格差: 生まれつき不平等の経済学」ダニエル・S.ハマーメッシュ(東洋経済新報社)
皆うすうす気付いている「美人は得をしてる」という事実。具体的にはどんな場面で、金額に換算するといくらくらい得をしてるの?などの疑問に、経済学者が真正面から切り込む本。
美貌格差というキャッチーなタイトルが付いているけれど、ようは容姿の経済学の話。訳がわかりにくい場面もありつつ、経済学的な知識がなくても軽くさくさく読める内容で楽しめました。
「生まれつきの容姿の良い人は、そうでない人よりも幸せを感じている。なぜなら美しい人は高収入な傾向にあり、美しい人と結婚できる可能性が高く、その配偶者もまた高収入なことが多いから」「では、なぜ美人が金銭的に得をするかといえば、私たちみんなが美人が好きで不美人と差別しているから」など、身も蓋もないけど腹落ち感のある話が沢山読めます。
しかも、「整形や化粧、服装への投資で外見を変えることはできるが、そうやって後から容姿を改善しようとしても経済的な効果(収入増とか)はコストに見合わないほど小さい」という研究もあって、じゃあ生まれつきの美人以外は詰んでるってこと?!と一瞬悲しくなるものの、勿論そんなことはなく。
自分の外見を冷静に鑑みたうえで選択を重ねれば、容姿が大きな足枷になるとは限らない。当然だけれど、美貌と能力に相関はないのだから……という救いの言葉?まで盛り込まれていて、よくまとまった一冊でした。
つきあいが苦手な人のためのネットワーク術
「つきあいが苦手な人のためのネットワーク術」カレン・ウィッカー(CCCメディアハウス)
仕事やプライベートを充実させるためには人脈が大切とわかっちゃいるものの、内向的だし、面倒くさいし、億劫なんだ〜!という人に向けた、ネットワーク術の指南書。
タイトルを見て「わたしのための本だわ!」と飛びついたものの、内容が参考になったかといえば、うーん……。アメリカでネットワーキングが仕事におけるバリューになっている人の話だから、多くの日本人ビジネスマンにとっては「そこまでやらなくても……」という感じだと思います。
内向的な人こそSNSを活用して、過去の同僚や友人たちと緩い繋がりを維持しよう!という話はごもっともだし、仕事用のアカウントにもプライベートな出来事を投稿していくべき、という指摘にも納得。
ひとまず数年単位で放置していたfacebookにログインしてみたけれど、効果の程はいかに……?緩く続けていけるよう、ネットワーキングの重要性を心に留めておきたいです。
源氏物語 1
「源氏物語 1」角田光代(河出書房新社)
源氏物語の角田光代による現代語訳。冒頭の桐壺から末摘花までを収録した、全4巻のうちの1巻目。
すでに何度か挫折していた源氏物語、角田訳にてようやく読み始めることができました!
ちょっとした違和感はあるものの小説としてストレスなく読めるし、和歌の部分は原文+現代語訳が併記されていて嬉しい。話に出てくる故事についても都度解説してくれるから、前提知識皆無なわたしでも置いてけぼりにならず読めました。
で、三十路にしてようやく名作を手に取った率直な感想はというと、「平安女性貴族の境遇、辛すぎん?あと光源氏は好色すぎて引く」でした……我ながら幼稚すぎてかなしい……。
いやでも、本当に出てくる女性たちの切ないこと切ないこと!父や夫の肩書で、自らの身分も決まってしまう時代。女性たちはあまりにも無力で、常に家の男たちに運命が委ねられています。どんなに愛していても、身分が釣り合わない恋に身を投じるわけにはいかないし、万が一身分違いの恋をしてしまったら世間の笑いものになる惨めさ。読んでいて悲しくなります。
それに比べて、光源氏は文字通りの“良いご身分”!生まれの良さと恵まれた外見をいいことに、好色の限りを尽くしています。
継母にしつこくアタックしたあげく妊娠させたり、10歳くらいの女の子をどうしても好きになっちゃって誘拐まがいの方法で我が物にしたり、その他にも心の赴くままにやりたい放題。誰に対しても「前世で縁があったに違いありません」とか何とか、似たような口説き文句ばかりだし。ほんと、呆れた男!
……だけど、憎めないんだよねぇ。続きを読むのが楽しみです。
ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法
「ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法」ちきりん(イースト・プレス)
結婚してもしなくてもいいし、高い目標を掲げなくてもいいし、持ち家でも賃貸でもどっちでもいい。自分の価値観に従って、ゆるく考えることを説くエッセイ集。
尊敬する社会派ブロガー・ちきりんさんの本で、たまに読み返しては「大多数がどうとか、社会の常識とか関係ないよね。自分の好きに生きよう!」と元気をもらう本。
まだ女性の総合職すら珍しかった時代に新卒で金融機関に入社、海外留学を経て外資企業に転職し、バリバリ稼いでから独立&文筆家としても成功してるちきりんさんに「ゆるく考えよう」と言われると、なんだか嬉しくなります。
ゆる〜く静かで省エネな人生を送ろう!という話でも、既成概念に囚われない働き方で成功しよう!という話でもなく、「柔軟な発想で、自分軸の人生を実現していこう!何が“成功”かは人によって違うのだから」という感じ。
何度読んでも、前向きな気分にさせてくれます。
まとめ
2024年2月の読書は、以下の8冊でした。
- そうです、私が美容バカです。
- 旬のカレンダー
- トヨトミの野望
- スマホ脳
- 美貌格差
- つきあいが苦手な人のためのネットワーク術
- 源氏物語 1
- ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法
今月は隙間時間を使って、効率的に読書できた印象。
源氏物語の続きを早く買いたいけれど、積読タワーからのプレッシャーにひるんでなかなか新しい本を注文できません。図書館からも予約した本の準備ができました!と連日メールがあるし……。
ほんと、死ぬまでに読みたい本を全部読めるか心配です(たぶん無理)。